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実り多い今年の三大ニュース(2002年12月)


最新タバコ事情42

 タバコとのたたかいで今年一年を振り返り三大ニュースを選ぶと、まず真っ先に浮かぶのは和歌山県が4月に県下すべての小、中、高校を敷地内禁煙としたことであろう。
 子供たちの学びの場からタバコの煙を完全に締め出したのは、今の日本では快挙と言ってよい。この動きは教育界に大きな衝撃となり、またたく間に全国的な広がりを見せ、今では「教師の喫煙する権利」などといった話は過去のものとなった。また、我が県八千代町の「青少年無煙の町宣言」とそれに伴う町内の小、中、高校内無煙化が、その先進事例となったことは誇らしい気持ちである。
 二つ目に挙げられるのは、千代田区での罰則を伴った「歩行喫煙禁止条例」であろう。女性の歩きタバコすら珍しくもなくなりつつある昨今、この条例ははかりしれないタイムリーな価値があった。その目を見張る効果に福岡市、岐阜白川村、日光市など多くの市町村が、即座に追随する姿勢を見せている。歩きタバコは単なるマナーの問題で、法で規制するのは国民の権利の侵害につながるといったJT必死の反対キャンペーンも、尻尾を巻かざるをえなかった様子である。
 三つ目は、先月号でお知らせした鎌倉保健所原田久医師によるニコチンパッチ無償投与「愛の禁煙キャンペーン」。これが青少年をも対象として「国の事業」で始められたことを挙げたい。
 私個人としては、「子供たちにタバコの真実を」〜37万人の禁煙教育から〜を、かもがわ出版から上梓、発売4ヶ月で増刷が決まったのも大変うれしい出来事だった。

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