禁煙教育活動で表彰/下妻の平間医師

朝日新聞 地域情報 マイタウン 茨城 2005年(平成17年)10月6日

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禁煙教育活動で表彰/下妻の平間医師

 青少年の禁煙教育に取り組んでいる下妻市の平間病院長、平間敬文さん(59)が地域の保健衛生の向上に貢献した団体や個人に贈られる「第57回保健文化賞」を受賞した。「最初の一本」に手を出させない「無煙世代」を育てる取り組みを続けて21年になる。

 日本赤十字社医療センター(旧日赤中央病院)、水戸赤十字病院などで勤務後の80年、郷里の下妻市で病院を継いで気がついた。皮膚の色や動作、呼吸が喫煙者と非喫煙者では明らかに違っていた。
 平間さんも研修医のころはたばこを吸っていたが、禁断症状に苦しみながらも禁煙に成功。その経験から患者に禁煙支援を始めたが、結果は惨めだった。

 高校生の喫煙が大きな問題になっていることを知ったのは、そのころ。「喫煙者になる前にきちんとした知識を与え、たばこに無縁な世代を育てるしかない」

 84年、医師や高校教師、会社員ら約20人と「無煙世代を育てる会」を結成、近隣の高校で講演を始めた。だが前例もなく、学校側の理解を得るのに苦労した。資料も手作りだった。

 講演のチームは5人。医師2人が交代で話をし、それを塾の講師が分かりやすくまとめ、残る2人が映像や照明を分担、約80分かける。

 評判が口コミで広がり、県外からも依頼が来るようになった。今年7月末現在で高校延べ477校、中学184校、小学校35校に出向いた。受講者は計41万9317人。PTAなど98団体でも講演を重ねた。

 平間さんは「禁煙運動で保健文化賞をもらえるなんて、時代が変わったんですね」と話した。

 同賞は第一生命保険相互会社が主催、厚生労働省、朝日新聞厚生文化事業団などが後援している。

(10/6)

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